「緑茶は、新茶がやっぱり1番」というのが一般的な常識ですが、実は「熟成させた秋の緑茶は、かの徳川家康公もこよなく愛した、新茶以上の味わい深さ」なのです。そこで私たち【かねはち】は、この『熟成茶』の美味しさをより多くの皆様にお伝え(お届け)していきたい、と考え、その普及などにも日々こだわりを持って取り組んでいます。
静岡市の中心部を縦断するように流れる清流・安倍川流域の山間部に位置する、静岡茶発祥の地・本山茶産地。この地で育まれる「本山茶」をこよなく愛した家康公は、春に摘まれた新茶を茶壷に入れ、高山の冷涼な地・井川大日峠のお茶壷屋敷でじっくり熟成させ、晩秋になるとその茶壷を開封して[★1]花香が増した深くまろやかな風味を堪能した、と伝えられています。
その家康公が愛した味を現代に再現し、より多くの皆様にお楽しみ頂きたいとの思いで、本山茶産地の生産者たちが研究を重ね編み出したのが、氷温冷凍[★2]、低温冷蔵などで貯蔵した熟成茶の数々。フレッシュな味わいの新茶とはひと味もふた味も違う、かどが取れ、まろやかな甘味がひときわ際立つ極上の香味をぜひ皆さんにもご堪能頂きたい、と【かねはち】はその普及に努めています。
静岡市北部安倍川流域と、その支流の藁科川流域の山間地域で生産される本山(ほんやま)茶。
その本山茶には、山間地生産茶特有の余韻ある高い香りと共に味には格別のコクがあり、古くから上級茶として多くの人々に愛飲されてきました。中でも徳川家康公はこの本山茶をこよなく愛し、より美味しく楽しむために、標高1,167mの井川大日峠にお茶壷屋敷を設け、そこでお茶を保管(熟成)させました。
春に摘まれたお茶は、高山の冷涼な環境で暑さから守られ、秋頃になるとその味をさらに美味しく深めたのです。そして晩秋の頃になると、そのお茶は駿府城に運ばれ、人々は熟成された味わい深いお茶を楽しんだと伝えられています。その保管してあった茶壷を開封する儀式のことを『口切りの儀』と言います。
茶詰めの儀
お茶壷道中
口切りの儀
昼夜の寒暖の差が激しい山間の茶園で、自然の恩恵をたっぷり受けて育った初々しい新芽を、5月上旬の一番摘みシーズンに摘み取り、あえて荒茶加工せずに生葉をサッと蒸し上げ、そのみずみずしさそのままにマイナス25℃あたりの氷温領域で熟成=冷凍貯蔵。